はじめてのコーヒー入門
透過式・浸漬式から学ぶ、自分好みの一杯の見つけ方
器具のちがい、お湯の温度、粉の粗さ、注ぎ方──。
難しそうに見えて、ひとつずつ見ていけばちゃんと意味がある。
会染焙煎工房と一緒に、自分にちょうどいい一杯を見つけていきましょう。
はじめに
コーヒーって、こんなに自由でいい。
ひとくちに「コーヒーを淹れる」といっても、実はその方法はたくさんあります。お湯を粉にゆっくり通すドリップ、お湯にじっくり浸け込むタイプ、圧力をかけて一気に抽出するエスプレッソ──。同じ豆でも、淹れ方が違えば味わいはまるで別物になります。
「正解はひとつじゃない」というのが、コーヒーのおもしろさ。この記事では、家庭でいちばん身近な「透過式」と「浸漬式」という2つのスタイルから、自分にぴったりの淹れ方を見つけるヒントをお届けします。
透過式 vs 浸漬式:2大スタイルの違い
まずは、いちばん大きな分かれ道から。
| 項目 | 透過式 | 浸漬式 |
|---|---|---|
| 仕組み | お湯がコーヒー粉を通過する | コーヒー粉をお湯に漬け込む |
| 代表的な器具 | ドリッパー、エスプレッソなど | クレバードリッパー、サイフォンなど |
| 味わいの特徴 | クリアでスッキリ | コクがあり豊か |
| 難易度 | やや技術が必要 | 比較的安定しやすい |
透過式は、お湯がコーヒー粉の上から下へ「通り抜ける」スタイルです。注ぐ速さや位置で味が変わりやすく、自分好みに調整できる楽しさがあります。雑味が少なく、フルーティな個性をクリアに引き出せるのが魅力。
浸漬式は、お湯にコーヒー粉を「浸け込む」スタイル。決められた時間ただ待つだけなので、誰が淹れてもブレが少なく、ふくよかなコクと甘みが出やすいのが特徴です。「いつもの味」を再現しやすいのもうれしいところ。
ドリッパー図鑑(透過式)
代表的な3つのドリッパーを、個性とともにご紹介します。
① ハリオ V60
当店おすすめの豆 2選
V60の透明感のある抽出が、フローラルで柑橘系の個性をそのまま引き立てます。フルーティな一杯を楽しみたい方に。
明るくフルーティな酸味がV60でクリアに際立ちます。エチオピアより少しコクがあり飲みやすい中煎りです。
② カリタ・ウェーブ
当店おすすめの豆 2選
均一な抽出でナッツやチョコのまろやかな甘みが引き出されます。毎日飲みたい安定の一杯に。
カカオ感となめらかな口当たりがウェーブの均一抽出でバランスよく出ます。苦みの中のやさしさが際立ちます。
③ メリタ
当店おすすめの豆 2選
お湯が長く留まる構造がマンデリンの重厚なコクとスパイシーさをしっかり抽出します。どっしり好きに最適。
甘さとコクのある深煎りが、メリタのじっくり抽出で安定感ある一杯になります。
浸漬式の器具(2種類)
「漬け込む」スタイルで、ふくよかな味わいを。
① クレバードリッパー
当店おすすめの豆 2選
クレバーの浸漬でブレンドのしっかりしたコーヒー感とコクがまるごと引き出されます。毎回安定した味が出せるので、会染ブレンドをはじめて試す方にもおすすめの組み合わせです。
浸漬のじっくりした抽出でカカオ感となめらかさがより豊かに出ます。ブラックでもミルクを足しても楽しめます。
おすすめレシピ目安:お湯85〜88℃、粉量15g、お湯200ml、浸漬3〜4分
② ハリオ スイッチ(Switch)
当店おすすめの豆 2選
浸漬でやさしいフルーティさをたっぷり引き出し、スイッチONでスッキリとクリアに仕上がります。感謝ブレンドの甘みと繊細さを最大限に楽しめる淹れ方です。
浸漬でゆっくり成分を引き出してからクリアに落とすため、フローラルで柑橘系の繊細な風味が際立ちます。
おすすめレシピ目安:お湯83〜86℃、粉量15g、お湯220ml、浸漬4分後にスイッチON
お湯の温度ガイド
温度が変わると、味も変わる。
| 温度帯 | 目安 | 向いているコーヒー | 味わいの変化 |
|---|---|---|---|
| 低温 | 80〜83℃ | 浅煎り・フルーティ系 | 酸味が引き立ち、繊細な風味 |
| 中温 | 84〜88℃ | 中煎り・バランス系 | 甘みと酸味のバランスが良い |
| 高温 | 89〜92℃ | 深煎り・コク系 | 苦みとコクが出る、重厚感 |
当店の豆別おすすめ温度
- エチオピア(浅煎り)80〜83℃
- 感謝ブレンド(中煎り)84〜86℃
- ブラジル(中煎り)85〜87℃
- グアテマラ(中深煎り)87〜89℃
- 会染ブレンド(深煎り)88〜90℃
- インドネシア(深煎り)89〜92℃
粉の粒度(グラインド)ガイド
粒の大きさで、味の出方は大きく変わります。
さっぱり、すっきり
バランス良い
クリアで繊細
濃厚、苦みが出やすい
| 粒度 | 見た目の目安 | 向いている抽出方法 | 味への影響 |
|---|---|---|---|
| 粗挽き | ざらめ糖くらい | クレバードリッパー(長時間浸漬) | さっぱり、すっきり |
| 中挽き | グラニュー糖くらい | ドリップ全般、ハリオスイッチ | バランス良い |
| 中細挽き | 上白糖くらい | V60、カリタウェーブ | クリアで繊細 |
| 細挽き | グラニュー糖より細かい | エスプレッソ等 | 濃厚、苦みが出やすい |
お湯の注ぎ方(ドリップテクニック)
同じ豆・同じ器具でも、注ぎ方ひとつで味は変わります。
① 点滴注ぎ 蒸らし専用
- 細〜い糸のようなお湯を中心からゆっくりと
- 目的:コーヒーをしっかり蒸らしてガスを抜く
- 向いている器具:V60、カリタウェーブ
② 円を描く注ぎ 「の」の字
- 中心から外へ「の」の字を描くようにゆっくり注ぐ
- 目的:均一に粉を湿らせ、偏りなく抽出する
- 向いている器具:V60、メリタ
③ 定点注ぎ 安定重視
- 中心一点に集中して注ぐ
- 目的:ブレを少なくして安定した味を出す
- 向いている器具:カリタウェーブ
まとめ:自分の「ちょうどいい」を見つけて
完璧じゃなくて、自分らしい一杯を。
透過式と浸漬式、どちらが正解ということはありません。気分で器具を変えてもいいし、好きな1台を極めるのも楽しい。お湯の温度を1℃変えてみる、粉の粗さをワンクリックずらしてみる──そんな小さな調整の積み重ねが、自分だけの「ちょうどいい一杯」につながっていきます。
会染焙煎工房では、産地や焙煎度のちがう豆を取り揃えています。今日見つけた「気になる淹れ方」と組み合わせて、あなたのコーヒー時間がもっと楽しくなりますように。
もっと深く知りたい方へ
それぞれのトピックを掘り下げる記事を準備中です。
会染焙煎工房(長野県北安曇郡池田町)
ご注文・ご相談は 公式LINE または オンラインストア からどうぞ。